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白堊の翼9日目

現地時間 3月24日(金) 

午前 Topic:Homelessness


早いもので学校で授業を受ける最終日となる今日のSocial IssueのTopicはHomelessnessです。ビクトリアの街中、特にダウンタウンを歩いていると多くのホームレスの方々を見かけます。本日の授業もMs.Carrことカー先生の授業です。とにかく、カー先生の授業では皆で議論しながら、問題の本質について深く掘り下げて考えていきます。
まずは、ペアでのディスカッションから。
Why do you think people become homeless?(どうして人々はホームレスになると思う?)
How difficult do you think it is for homeless people to get back into employment ,get a house, etc? (ホームレスの人々が雇用を得たり仕事を得たりすることはどれほど難しいだろうか?)
など、ホームレス問題の本質に迫る質問内容で日本語で答えるのもなかなか難しいです。
その後、カー先生からホームレス問題、特にもビクトリアの状況について、具体的なデータや数字を示しながら講義とクラスディスカッションです。クラスディスカッションはこの5日間で最も白熱した議論となりました。すべての生徒が積極的に質問し、意見しあう姿に成長を感じます。

ディスカッションの質問(なかなか日本語でも答えに困る質問です)
ディスカッションの様子(問題の本質について考えます)

講義をまとめると、ホームレス問題の背景にある要因は様々ありますが、ビクトリアにおける最大の要因は、①住居問題と②低賃金であるという指摘でした。①住居問題についてビクトリアは居住者に対して住居数が少なく、また、住居数が限られていることから、家賃も高騰しているそうです。あるデータによれば、アパートの空室率はわずか1%。住居を見つけること、維持することがいかに難しいかわかります。そのため、大学生などの若者であっても、公園でテントで寝泊まりしていたり、車で寝ている方もいるそうです。しかしながら、そうした住居問題の解決のために、Transitional Housingという公的な住居支援も進んでいるということで、進んだ社会福祉の現状についても知ることができました。

②低賃金について
ビクトリア最低賃金は15.65ドルです。しかしながら、最低限の快適な生活を送るために必要な金額は25ドルであり、いかにビクトリアにおける賃金問題が深刻であるかわかります。授業の中では、生徒自身がビクトリアの生活をイメージして、どれだけの生活費がかかるか調べることで、より身近な話題として考えることができました。カー先生からは、ぜひ日本に戻っても自分の生活にかかる費用や賃金、住居問題などにしっかりと目を向けてほしいという話があり、より自分ごととしてこの問題について考えられたようです。


午後:個人探究


午後は各自の個人探究を進めます。自分たちでメールや電話でアポを取って、インタビューしたり施設見学をするなど、主体的に各自の探究活動に励んでいる姿は本当に頼もしいです。

ビクトリアの移民難民支援施設へ訪問(様々なお話を聞けたようです)

夜:現地高校生との交流会
夜は現地高校生との交流会です。今回は7名の現地高校生をゲストにお招きして、交流を深めました。若干の緊張した様子がうかがえた前回の交流会と打って変わって、常に笑いと会話が絶えない交流会となりました。このつながりが今後ともつながることを期待します。

交流会に向けて座席やプレゼントの準備をする様子
テーブルごとにパシャリ
MCも生徒が務めます!